幸せを運ぶ愛の石・オパール
オパールは二酸化珪素と水が混ざり合い、固まってできた非結晶質の鉱物です。
そして、その魅力は神秘の色の揺れ動き・・
オパールの内部は虹のように多彩な色が揺れ動きます。
基本色がすべて含まれ揺れ動く、この独特の色の変化のことを
「遊色効果(play of color)」と言います。
美しく魅惑的で、我を忘れてしまうほど不思議な力を秘めたオパールは
古代ローマ時代「愛の石」と呼ばれ、幸せを運んでくる力があると信じられ、お守りとして用いられました。そして錬金術師はオパールを「賢者の石」と呼び珍重していたそうです。
さて、オパールには様々な種類があります。みなさんはご存知ですか?
オパールの種類
主要な産出国はオーストラリアとメキシコです。
メキシコ産のオパールは俗に「メキシコオパール」と呼ばれますが、オーストラリア産のオパールに関しては「オーストラリアオパール」とは呼ばれず、石の特徴により分けて呼ばれているようです。
オーストラリアのオパール
① ホワイトオパール
石自体のベースカラーが白く、遊色効果が示される最もポピュラーなオパールです。南オーストラリアの広い地域から産出されます。
② ボルダーオパール
オーストラリアのクイーンズランド州で採掘される「母岩付き」のオパールです。
鉄鉱石の隙間に作られるのですが、1cm形成に500万年かかると言われています。
隙間に入り込んだオパールを磨き出す為、宝石質のものはたいへん貴重で、例えれば東京ドームをオパールで満杯にして100個宝石になれるかな・・・くらいです。
③ ブラックオパール
存在する99.9%のブラックオパールの産地は、オーストラリアのライトニングリッジ(Lightning Ridge)という、半径約16kmの小さな町の周辺。地球上そこだけなのです。
地色は黒(グレー)で遊色効果をもつオパールです。
メキシコオパール
① ファイヤーオパール
透明度が高く、地色が赤~オレンジ、金色のオパールです。
遊色を示すものはプレシャス・ファイヤー・オパールと呼ばれ最も高価ですが、ファイヤーオパールの中には遊色効果のない物もあります。
② ウォーターオパール
無色透明な地色に遊色を示すもので大変美しいものです。
遊色効果がない物はウォーターオパールには分類されません。
ウォーターオパールの美しさは、まるで空中に漂うオーロラのようです。
コモンオパール
オパールの中にも不透明で遊色効果のないものがあります。
前出の遊色効果を示す宝石質のオパールを「プレシャスオパール」と分類するのに対し、不透明で遊色効果のないオパールは「コモンオパール」とよばれます。
ピンク・ブルー・イエロー・・etc様々な色がありこの多彩な色合いが魅力です。
オパールは10月の誕生石
3月を1年の始まりとする古代ローマ暦における10月は収穫の喜びを神に感謝する月。
エネルギーを吸収し、再生を伝えるというオパールがその象徴として10月の誕生石に選ばれているのです。
オパールの宝石言葉は「希望」です。